×

イギリス総選挙まで1週間…野党が猛追

2017年6月1日 17:49

 EU(=ヨーロッパ連合)からの離脱交渉の行方を大きく左右するイギリス総選挙まで1週間となった。世論調査では野党が激しく追い上げていて、与党・保守党が過半数割れとの予測もでている。

 今月8日に投票が行われる議会下院の総選挙は、メイ首相の進める強硬なEU離脱方針への賛否が大きな争点。世論調査では当初、与党・保守党が20ポイント前後リードし、圧勝するとみられていた。しかし、保守党がマニフェストで高齢者介護の負担増を掲げたことや、イギリス・マンチェスターで起きた自爆テロ事件の影響で選挙戦が中断される中で、最大野党・労働党との差が急激に縮まっている。

 保守党・メイ首相「(労働党の)コービン党首はもう少しEU離脱交渉について気にするべきだ。私はイギリスのためにベストな(EU離脱交渉の)選択肢を探している」(先月31日)

 労働党・コービン党首「メイ首相は国民みんなのための社会を求めていると言うだろう。しかし過去7年(保守党政権)は全くそうではなかった」(先月30日)

 最新の世論調査では支持率の差はわずか3ポイントで、保守党は過半数を割り込むという予測になっていて、「圧勝して政権基盤を強化する」というメイ首相の狙いとは逆に、苦しい展開となっている。

■YouGov 5月30日・31日調査
保守党41%(獲得議席過半数割れ)
労働党38%