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米ICBM迎撃実験「素晴らしい成果」強調

2017年5月31日 13:05

 北朝鮮がアメリカ本土に届くICBM(=大陸間弾道ミサイル)の開発を急いでいることを受け、アメリカは30日、初のICBM迎撃実験を行い成功したと発表した。

 空母の派遣などで北朝鮮への圧力を強めてきたアメリカだが、今度は「守り」の面でもその能力を見せつけた。迎撃ミサイルはカリフォルニア州の基地から発射され、約6800キロ先から撃ち上げた模擬のICBMに命中、アメリカ軍は実験は成功したと発表した。

 ICBMの迎撃実験は初めてで国防総省は「素晴らしい成果であり、現実の脅威に対する抑止力の信頼性を示した」と北朝鮮を念頭に成果を強調した。

 また、このタイミングでの実験には北朝鮮に対し、ICBMの開発を続けても迎撃できる態勢はすでに整っていると見せつける狙いもあるものとみられる。

 アメリカはこうした、ミサイル防衛システムをすでにアラスカ州とカリフォルニア州に36基、配備していて、今年中に新たに8基、追加配備する計画。

 北朝鮮に対する備えも強化するアメリカだが、肝心の核とミサイル開発を断念させる道筋はまだ描き切れていないのが現状。