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米の姿勢は…G7は国際社会を牽引できるか

2017年5月27日 0:15

 日本時間の26日午後8時頃から、イタリアのシチリア島で、G7サミット(主要7か国首脳会議)が始まった。テロ対策や北朝鮮問題など課題は山積みとなっている。また、これに先駆けて、安倍首相はアメリカのトランプ大統領と会談。北朝鮮への対応で具体的な話し合いはできたのか、現地から青山和弘記者が伝える。

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 北朝鮮との軍事的緊張が高まってから初めての直接会談となった今回。同行筋によると、アメリカの軍事的な圧力にもかかわらず、ミサイルの発射をやめない北朝鮮に、果たしてどう対応していくべきなのか、突っ込んだ話し合いをしたという。

 安倍首相は周辺に、「金正恩委員長のやり方は、従来の行動パターンでは読み切れない」と話している。そこでまずは、「圧力を強める」ということになり、G7サミットでも日米首脳が主導して、北朝鮮の脅威が新たな段階に入っているとの認識を共有した。

 ただ、ここからどのように問題解決につなげていくのか。日米の北朝鮮戦略は正念場を迎えている。

 そして今回のサミットは、初登場のトランプ大統領の姿勢が注目されている。トランプ大統領が「アメリカ第一主義」を前面に出せば、サミットの存在意義さえ変質しかねない。

 サミット冒頭では、G7が今後も結束していく方針は大枠で確認したが、具体的に自由貿易、地球温暖化対策、難民問題など難しい課題で足並みをそろえ、今後も国際社会をけん引できるのか。トランプ大統領との蜜月関係をアピールする安倍首相の手腕も問われることになる。