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航行の自由作戦 中国、米側に警告と抗議

2017年5月25日 20:34

 アメリカ海軍は24日、南シナ海で中国が領有を主張する人工島の12カイリ内に艦船を派遣するいわゆる「航行の自由」作戦を行った。トランプ政権になってからははじめて。

 ロイター通信などによると、海軍の駆逐艦は24日、南沙諸島のミスチーフ礁で中国が埋め立ててつくった人工島の12カイリ内を航行した。中国はこの島の領有を主張しているが、フィリピンが中国を提訴した仲裁裁判の判決では、領有権が存在しないとの判断が下されている。

 中国は島の軍事化を着々と進めているが、トランプ大統領は北朝鮮問題をめぐり中国の協力を重視していて南シナ海の問題が軽視されるのではないかとの懸念の声が高まっていた。

 一方、中国国防省は25日の会見で、現場でアメリカ側に対し、海域を離れるよう警告を出したことを明らかにした。また周辺海域は中国に主権があると主張した上で、「アメリカの武力を誇張した行動に中国軍は断固反対である」としてアメリカ側に抗議を申し入れたという。