アメリカのトランプ大統領は２５日、ベルギーで開かれるＮＡＴＯ（＝北大西洋条約機構）の首脳会議に初めて出席する。トランプ大統領が最優先課題に掲げる過激派組織「イスラム国」の壊滅に向けた対応が主要なテーマとなる見通し。

　トランプ大統領は２４日、首都・ブリュッセルに到着し、ベルギーの首相らと会談した。２５日はＮＡＴＯ首脳会議に初めて出席し、テロとの戦いを強化するため、ＮＡＴＯの役割を拡大するよう求める見通し。特にイギリスの自爆テロ事件もあったことから、「イスラム国」掃討作戦へのＮＡＴＯの支援拡大が協議されるという。

　また、トランプ大統領は加盟国に対し、国防費の負担を増やすよう改めて求める見通しで、ホワイトハウス高官は「ＮＡＴＯが変わらなければ別の対応を考える。重要な問題だ」とけん制している。

　これに対し、ＮＡＴＯ側もトランプ大統領の要求に応じた対策を協議しており、事務総長は「合意する見通しだ」と話している。