イギリス中部のマンチェスターで、８０人以上が死傷したテロ事件で、警察は２３日、自爆テロを起こした実行犯を２２歳の男だと発表した。

　現場近くにある電子掲示板には、「ウィー　ラブ　マンチェスター」と書かれていて、市民らが一致団結することでテロに打ち勝つ意味合いがあるという。中心部の広場では、２３日、追悼集会が行われ、多くの市民が犠牲者に思いを寄せた。

　警察は自爆テロを起こした男についてサルモン・アベディ容疑者、２２歳だと明らかにした。ＢＢＣやアメリカのニューヨークタイムズは、アベディ容疑者の両親は北アフリカのリビアからの移民で、マンチェスター育ちのイギリス人だと報じている。警察は関係先を捜索するなどして調べを進めている。

　また警察は、これまでに２３歳の男を拘束し、さらに２人の行方を追っているという。

　一方、過激派組織「イスラム国」が犯行声明を出し、戦闘員の犯行だと主張しているが、関連は明らかになっていない。

　またメイ首相は会見で、現在、上から２番目となっているテロの警戒レベルを今回のテロを受け「最高レベル」に引き上げ、治安強化にあたることを発表している。