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東芝 半導体新会社の売却作業が難航

2017年5月19日 12:14

 東芝が経営再建の資金を得るために予定している半導体新会社の売却作業が難航している。

 東芝は、半導体新会社「東芝メモリ」を売却し、2兆円程度の資金を得る計画だが、売却先の選定作業が遅れている。半導体技術については政府が、安全保障にも関わる国の重要な技術として、中国などへの流出を避けたい中、政府系ファンドの産業革新機構が出資を検討している。東芝も機構の出資を期待している。

 しかし、2次入札の締め切りを予定している19日までに、機構は出資を決定していない。機構は、他の日本企業が東芝メモリに出資することを前提としているが、いまだ日本企業の参加が固まっていないことや、東芝と共同パートナーのウエスタンデジタルと、東芝メモリ売却を巡って争っていることなどから、出資決定作業が遅れている。

 東芝は6月までには売却先を決定することを目指しているが、難題が山積している。