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自衛隊の存在を…首相の表明に党内から異論

2017年5月12日 6:17
自衛隊の存在を…首相の表明に党内から異論

 安倍首相が憲法9条を改正し、「自衛隊の存在をしっかりと位置づける」と表明したことについて、自民党内から異論が出ている。

 ポスト安倍を狙う岸田外相は、9条の改正は直ちに必要はないとの考えを示した。

 岸田外相「(憲法)9条を今すぐに改正することは考えない。まずは平和安全法制がどのような成果をもたらすのかをしっかり見極めようでないかと。少なくとも今日現在までその考えは変わってないということを申し上げています」

 また、「総理の発言と私の考え方は、どこが違うのか、同じなのか、一度よく確認したい」と述べた。

 一方、石破前地方創生担当相は、安倍首相が現在の憲法9条に自衛隊を位置づける項目を加える方針を示したことについて、「戦力を保持しない」とした第2項などとの「整合性はどうなるのか」と疑問を呈した。

 また、中曽根元首相も今月出版される本の中で、安倍首相の方針と異なり、第2項を変更する必要性を訴えていることが明らかになった。

 中曽根氏は、「自分の国は自分で守るという意思を明確に示しておく必要がある。自衛隊を自衛軍として正式に承認する必要がある」としている。