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仏大統領選 親EUのマクロン候補が勝利

2017年5月8日 4:13

 フランス大統領選挙の決選投票が日本時間8日午前3時に締め切られ、独立系のマクロン候補が勝利した。極右政党のルペン候補は敗れ、フランスは引き続きEU(=ヨーロッパ連合)に残留することになる。

 フランスの公共放送が投票締め切り後に出した予測では、前の経済相で独立候補のエマニュエル・マクロン氏(39)が65.5%の票を獲得するとして勝利が確実だと伝えた。極右政党・国民戦線のルペン氏は34.5%で大敗した。

 日本時間8日午前0時時点の投票率は65.3%で、先月の第1回投票を4ポイント下回る低い投票率。ルペン氏は、投票締め切りのわずか10分後に敗北を認めた。

 敗北宣言するルペン候補「フランス国民は変化ではなく、今の政治が続くような大統領を選びました。私はマクロン氏に電話し、彼の勝利を祝いました」

 その上で、ルペン氏は、選挙戦を通じて国民戦線への支持が拡大したとして、今後も愛国主義的な活動を続ける考えを示した。

 一方、勝利したマクロン氏は、「希望と信頼を再び取り戻した」とコメントしている。

 マクロン氏は、EUの統合を進め、移民を受け入れる姿勢を示しており、フランスは引き続きEUに残留することになる。

 マクロン氏は投資銀行からオランド政権の経済相に抜てきされた経歴をもち、39歳での大統領就任は史上最年少。

 また、フランスが現在の政治体制になってから右派、左派の2大政党以外から大統領が誕生するのは初めてだが、マクロン氏は政党の支持基盤をもたないことから、今後、安定した政治運営ができるのかが焦点となる。