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獅子にふんし水面たたく…「橋懸り」長野県

2017年5月7日 8:55
獅子にふんし水面たたく…「橋懸り」長野県

 長野県千曲市で3年に1度行われる祭りがある。その祭りのハイライトは、獅子にふんした男たちが橋の上から吊るされ水面をたたく神事。

 逆さづりにゆっくりと下ろされる4人の男たち。千曲市雨宮地区で先月29日に行われた雨宮坐日吉神社の祭りのひとこま。獅子にふんして水面をたたく「橋懸り」という神事。橋懸りの2時間前。雨宮地区の男たち120人余りが地区内を練り歩いていた。

 獅子役、伊藤健太郎さん(37)「めちゃめちゃ鍛えてます。全身を」「腕立て・腹筋・逆立ち・背筋・ランニング…1年くらいやってました」

 そして、祭りの盛り上がりは最高潮に-。

 伊藤さん「緊張してきました」

 午後6時半前、獅子役4人にロープがつけられた。橋の高さは6メートル余り、事前の練習は無く当日の一発勝負。

 500年を超える歴史があるといわれるこの祭りは、国の重要無形民俗文化財に指定されている。田畑の荒れや疫病の原因となる怨霊を獅子のかしらを振って追い払うとされていて、かしらについた紙が落ちて流れていく数が多いほど豊作になるともいわれている。宙づりにされて3分。歓声や拍手と共に引き上げられた。

 伊藤さん「緊張もしたんですけど、意外に下りたら気持ちよくて一生懸命できました。かしらを降っている時に水が自分にかかるのが気持ちよかったです」

 次に祭りが行われるのは東京オリンピックが開かれる2020年。