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首相憲法改正へ意欲 野党4党「絶対阻止」

2017年5月3日 22:29
首相憲法改正へ意欲 野党4党「絶対阻止」

 憲法記念日の3日、護憲と改憲それぞれのグループが集会を開いた。安倍首相は、憲法改正を主張する集会にビデオメッセージを寄せ、「自衛隊の存在を憲法上に位置づける」などとした上で、2020年の施行を目指す方針を表明した。

 安倍首相(ビデオメッセージ)「自衛隊の存在を憲法上にしっかりと位置づけ、『自衛隊が違憲かもしれない』などの議論が生まれる余地をなくすべきであると考えます。そこで『9条1項、2項を残しつつ、自衛隊を明文で書き込む』という考え方、これは国民的な議論に値するだろうと思います」「2020年を新しい憲法が施行される年にしたいと強く願っています」

 安倍首相は「平和主義の理念は堅持する」と強調し、戦争の放棄などを定めた現行の9条1項、2項を残した上で、自衛隊に関する条文を追加する考えを示した。安倍首相は自民党総裁としての基本的な考え方だと述べ、「憲法審査会における具体的な議論をリードしていく」と憲法改正への意欲を強調した。

 これに対し、与野党から慎重な意見や反発が出ている。

 公明党・山口代表「国民の皆さんと対話がなされて、みんなの理解が大きく広がってこの結論を出していく。そういうことが大切だと思っています」

 民進党・蓮舫代表「安倍総理は一貫して、国会で、予算委員会等での質問では、私たちの憲法に関する問いかけ質問には一切お答えになりません。立法府においてしっかりと憲法議論はするべきだと思いますし、答弁に立っていただきたいと思います」

 共産党・志位委員長「安保法制、戦争法という立憲主義を壊すという暴挙が行われた。この政権のもとでは憲法改悪などもってのほか」

 民進、共産、自由、社民の野党4党は「安倍政権のもとでの憲法改正は絶対阻止する」として抵抗を強める方針。