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北朝鮮情勢 日本政府の今後の対応は?

2017年5月1日 9:59

 北朝鮮をめぐる緊張が続く中、日本政府の今後の対応について、日本テレビ・政治部の伊佐治健部長が解説する。

■政府の危機管理は万全なのか?

 意識は伝わってくる。アメリカとの防衛協力が進み衛星画像などハイレベルな情報は共有されていて、ちょっとした動きにも政府は水面下で警戒態勢をとっている。ある政府高官は「アメリカはすごい。北朝鮮のミサイル拠点等全部把握している」と強調している。ただ、このところ不安をあおる情報が先走り、先月29日のように地下鉄が自主的に止まってしまうのは政府は過剰反応とみている。

■日本政府は今後の展開をどうみているのか?

 北朝鮮、中国の出方などむこう1週間くらいである程度状況がつかめるのではと期待している。そもそも政府は、北朝鮮が今月中の核実験に踏み切る可能性は低いとみてきた。ただ、北朝鮮が核実験を強行した場合のトランプ政権の判断は読み切れていない。ある政権幹部は、もしアメリカによる軍事攻撃が行われたら、北朝鮮に反撃のすきを与えないほどの短期間の極めて徹底した攻撃になるとの見方を示した。

 とはいっても日本にミサイルが飛んでくる事態は排除できない。アメリカが武力行使に踏み切るレッドラインははっきりしないが、少なくとも本土を射程におく核搭載ミサイルの完成は絶対に防ぐ考え。しかし、アメリカが現実に攻撃を行った場合の日本が受けるリスクをどう考えるか。国民の命を守るための日本のレッドラインはどこにあるかいざその時、アメリカに伝えるためにもしっかり固めておく必要がある。