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辞任劇、二階氏「いちいち首を取るまで…」

2017年4月26日 18:53
辞任劇、二階氏「いちいち首を取るまで…」

 東日本大震災について「まだ東北だったから良かった」と発言した今村復興相が26日、辞任した。被災地などから批判の声が上がる中、野党側は安倍首相の任命責任を追及している。

■26日午前9時過ぎ、今村前復興相は記者からの問いかけに答えず、車の中へ。向かった先は、官邸だった。辞表提出後、記者団に囲まれると―

■今村前復興相「はい。大変申し訳ございませんでしたと、(安倍首相に)謝ってまいりました」「私の不徳の致すところであり、誠に申し訳ありません。心からおわび申し上げます」

■安倍首相「任命責任はまさに内閣総理大臣である私にございますので」「緩みがあるのではないかという厳しいご指摘もあります。そういうご指摘に対しましては、我々、真摯(しんし)に受け止めなければならないと思います」

■今村前復興相の失言は25日、所属する派閥のパーティーで飛び出した。今村前復興相が東日本大震災について説明をする中、話が「経済的な損失」に及ぶと―

■「これはまだ、東北でですね、あっちの方だったから良かった。これがもっと首都圏に近かったりすると、莫大(ばくだい)なですね、甚大な被害があったというふうに思っております」

■発言後、今村前復興相は「(Q:東北で良かったとそういうふうに取られかねないと)決してそんな事はありません」と繰り返していたが、秘書官からメモを差し出されると一転、謝罪に。

■メモには「撤回・謝罪」と書かれていたという。

■今村前復興相は、これまでにも記者に激高したことが問題になり、その後、謝罪していた。

■今回の発言をうけ、被災地の知事や市長からは厳しい声が上がった。

■復興相の後任には被災地・福島県選出の自民党の吉野正芳衆議院議員が就任したが、野党側の反発により、国会は“空転”。予定されていたほとんどの審議や採決が行われなかった。

■26日に講演を行った自民党の二階幹事長は、「気楽な気持ちでしゃべってたら、あんな事になる。気の抜けたところがあるからそういうことになる」と、自身の派閥に所属する今村前復興相へ厳しい言葉を述べた一方で、メディアへの苦言ともとれるこんな発言もあった。

■「言葉の誤解はない方がいいに決まっているけど、そういうことがあった場合にはいちいち首を取るまで張り切っていかなくてもいいんじゃないか」

■しかし、今村前復興相の辞任をめぐっては野党からは、安倍首相の任命責任を問う声が相次いでいる。

■民進党・蓮舫代表「辞めて済まされる話ではない。今回は厳しく任命責任が問われると強く言いたいと思います」

■民進党・笠国対委員長代理「安倍総理の任命責任はきわめて重大である」「長期政権のおごりの極みだと思っています」

■民進党など野党4党は26日、国会内で会談し、今村氏の議員辞職を求めると共に安倍首相に対しても国会の場で任命責任について説明するよう求めていく方針だ。

詳しくは動画で。