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安倍首相「国民におわびしたい」復興相辞任

2017年4月26日 12:51
安倍首相「国民におわびしたい」復興相辞任

 東日本大震災について「まだ東北だったから良かった」と発言した今村復興相が26日午前、大臣を辞任した。辞任を受けて安倍首相も任命責任を認め、国民に陳謝した。国会記者会館から富田徹記者が伝える。

 今村復興相は26日午前、辞表を提出した後、「東北の皆様をまた傷つけてしまった」と改めて謝罪した。

 今村復興相「大変申し訳ございませんでしたと謝ってまいりました。東北の皆様方には本当に大変なご迷惑をかけ、また傷つけてしまって、私の不徳の致すところであり誠に申し訳ありません。心からおわび申し上げます」

 今村復興相に対して、安倍首相は何も言わなかったという。

 今村復興相の後任には、被災地・福島県選出の自民党の吉野正芳衆議院議員が決まった。また、安倍首相もこの後、取材に応じ「国民の皆様におわびしたい」と陳謝した。

 安倍首相「任命責任はもとより内閣総理大臣たる私にあります。こうした結果となりましたことに対しまして、国民の皆様に心からおわびを申し上げます。緩みがあるのではないかという厳しいご指摘もあります。そういうご指摘に対しましては、我々、真摯(しんし)に受け止めなければならないと思います」

 野党側は「なぜ今村氏を復興大臣にしたのか」などとして安倍首相の任命責任を厳しく追及する方針。

 民進・蓮舫代表「辞めて済まされる話ではない。今回は厳しく任命責任が問われると強く言いたいと思います」

 安倍政権ではこのところ、閣僚らの失言や不祥事などが相次いでいて、連立のパートナー・公明党も自民党に厳しく抗議するなど政府・与党にも危機感が広がっている。

 安倍首相は「結果を出すことによって国民の信頼を回復したい」と強調したが、今後もこのようなことが続けば政権全体の信頼に関わる。ある与党幹部は、「今の状態でも厳しいが次があったらたまらない」などと語っている。