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翁長知事「全力で戦う」辺野古護岸工事着手

2017年4月25日 17:38
翁長知事「全力で戦う」辺野古護岸工事着手

 沖縄のアメリカ軍普天間基地の移設先とされる名護市辺野古で、国は埋め立て予定地の周りを取り囲む護岸建設に着手した。普天間基地の返還合意から21年を経て、ついに海の埋め立て工事が始まったことになる。

 辺野古のアメリカ軍キャンプ・シュワブの浜辺で、国は25日午前9時20分ごろから、海への石材の投下を始め、護岸工事に着手した。国は今後、約4年かけて護岸を建設し、早ければ1年以内にも完成した護岸の内側に土砂を投入し、埋め立てを始める計画。日米両政府は1996年に普天間返還に合意したが、工事が埋め立て段階にまで進むのは初めて。

 一方、キャンプ・シュワブのゲート前では市民らが抗議の声をあげた。また、沖縄県の翁長知事も工事着手を「暴挙だ」と批判した。

 翁長知事「辺野古に新たな基地を造らせないという県民との約束を実現するため、全力で戦う考えであります」

 知事は今後、工事の差し止め訴訟を起こしたり、海の埋め立て承認をあらためて「撤回」するなどの対抗策を検討しており、国との法廷闘争が再燃することも予想される。