麻生財務相も出席したＩＭＦ（＝国際通貨基金）の委員会は２２日、声明を発表したが、これまで盛り込まれていた「保護主義に対抗」という文言が入らなかった。「アメリカ第一主義」を掲げるトランプ政権に配慮した形。

　ＩＭＦの加盟国が委員を務めるこの会合には、麻生財務相やアメリカのムニューシン財務長官らが出席した。終了後に発表された声明では「内向き志向の政策を避ける」ことはうたわれたが、これまで盛り込まれていた「保護主義に対抗」との文言は入らなかった。

　先月行われたＧ２０財務大臣・中央銀行総裁会議の声明でもこの文言は落とされており、「アメリカ第一主義」を掲げるトランプ政権へのけん制にならないよう、国際社会が配慮する形の対応が続いている。