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返還率↑へ!落とし物“新返還方法”始まる

2017年4月22日 19:45
返還率↑へ!落とし物“新返還方法”始まる

 傘やカバンだけでなくビール瓶やフラフープまで、毎日、警察に届けられる「落とし物」。全国で年間2600万件以上にのぼるという。少しでも持ち主に返せるよう、今月から新たな取り組みが始まった。

 埼玉県所沢市の西武鉄道・小手指駅では、駅員が車内に乗り込み落とし物の回収作業をしている。1時間の取材中だけで、帽子やスマホ、傘など5つの落とし物が見つかった。ポスターなどで注意を呼びかけても、なかなか減らない落とし物。3日ほど落とし主が現れないと、最寄りの警察署に届けられる。ある警察署では、1日に400以上の落とし物が届くこともあるという。

 埼玉県の郊外にあるこの警察署には、去年6万点以上届いた落とし物のうち、返還できたのは8000点ほど。わずか12%ほどにとどまっているという。離れた場所で暮らす人にも落とし物が引き取りやすくなるよう、今月から全国の警察で「新たな返還方法」がスタートした。

 これまでは落とし主が警察署から離れた場所にいる場合、電話で連絡したあと、書類のやりとりを重ねた上で、ようやく着払いの郵送で戻ってくる仕組みだった。しかし、今月からは免許証が入っているなど、落とし主が明らかな場合は電話で連絡するだけで着払いで郵送されることになった。電話から2、3日で落とし物が戻ってくるという。

 電話一本で、返ってくるかもしれない落とし物。返還率のアップにつながるだろうか。