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りんごの発泡酒「シードル」女性人気のワケ

2017年4月19日 20:08
りんごの発泡酒「シードル」女性人気のワケ

 リンゴから造られた「シードル」。飲みやすいことなどから女性を中心に人気が高まっている。「シードル」市場は拡大しリンゴの生産地では、新たな銘柄が続々と誕生している。


■幅広いジャンルの料理に合うシードル

 黄金色に輝くその見た目とはじけるような音が特徴のリンゴの発泡酒シードル。幅広いジャンルの料理に合わせられる飲み物だ。そのシードルを飲んだ女性からは「リンゴの甘さが残っているので、けっこうグイグイいけちゃう」という声が聞かれた。“フルーティーな口当たり”とその“飲みやすさ”が魅力のシードル。専門に扱うバーもありアレンジがしやすいこともシードルの特徴だ。

 イギリスに留学していたという女性「サイダーがすごく有名でパブとかで必ず飲んでいたので」「コンビニでもサイダー売っているので」

 ヨーロッパでは“サイダー”とも呼ばれ、長年親しまれてきたシードル。若い世代を中心にビール離れが進む日本では、シードルの市場が急速に広がっている。ここ数年、大手ビールメーカーはシードル関連の新商品を小売り市場に続々と投入。去年の市場は前年比で20%ほど拡大しているという。


■金賞を2年連続で受賞したシードルも

 海外のお酒のイメージから日本のお酒として定着しつつあるシードル。りんごの生産量全国一を誇る青森・弘前市。ここで造られたシードルがある快挙を達成した。年間2万5000本ものシードルを製造するある農園。ここで収穫されるりんごは、酸味の強さが特徴で、のどごしのよい味わいを引き出すという。手間暇かけ出来上がったこのシードル、実は世界15か国、約500点が出品される品評会で、金賞を2年連続で受賞したのだ。


■青森だけでなく長野でもシードルが

 その広がりは青森県に次ぐりんごの産地である長野県でも。地元の農家が生産するりんごを10種類も使用したこのシードル。1本1本手作業ながら、去年は8000本も製造したという。さらに同じ町にある観光農園でも自家製のシードルを4種類販売している。“飲み比べ”ができることがこの町の特徴だという。

 こうした“広がり”に観光協会では…

 長野県松川町・産業観光課の間瀬さんは、パンフレットを見せながら「どのようなお料理がシードルに合うか書いてある」と語る。シードルが置いてある店や持ち込みができる飲食店のマップを作成。地元の様々な料理とともにシードルを味わえる店が一目でわかるのだ。

 間瀬さん「農家が並んでいる場所(山の上)と市街地の飲食店はだいぶ離れています。下の方に行ってシードルを飲みながら食べましょうという動きが、町を活性化していくのではないかと思っています」

 ゴールデンウイークには試飲ツアーも予定し、シードルを目玉にさらなる町の活性化につなげたいとしている。