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熊本地震から1年 名城・熊本城の現在は?

2017年4月14日 13:13
熊本地震から1年 名城・熊本城の現在は?

 震度7を記録した一連の熊本地震から14日で1年。地震で大きな被害を受けた熊本城を矢島学アナウンサーが取材した。

 満開の桜が並ぶ行幸坂から城内に入ると、至る所で石垣が崩れていた。崩落した石垣の数は2万個以上。それらには番号がふられている。

 矢島アナウンサー「石垣1つ1つに個体番号のように記録を残すわけですね?」

 熊本城総合事務所 技術主幹・古賀丈晴さん「今後、石垣の番号と場所をコンピューターなどで解析して、同じ場所に基本的には戻していくという作業を、今から本格復旧にむけてはやっていくという形になります」

 そして飯田丸五階櫓。石垣の大部分が崩れたが、隅にある石垣だけが残った。残った1列の隅石で約18トンの重みを支えている。

 去年7月に巨大な鉄骨を使い櫓(やぐら)を支える工事が行われたが、まだ応急処置の段階。この櫓の復旧だけでも10年近くかかるとみられている。天下の名城とうたわれた熊本城の天守閣は昭和35年に再建された。建物は耐え抜いたが、瓦やシンボルであった鯱(しゃちほこ)は落ち、屋根には草が生えている。

 熊本城は歴史的にも明治22年に起きた地震などで被害を受け、その都度修復され今の姿がある。

 古賀さん「400年もってきたのを今度、100年、200年と後世の方に残していかないといけない。大事な歴史的遺産ですので。時間はかかるかもしれませんけど、少しずつきちんと復旧していきたいなと思います」