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委員長の“演出”担当か…現場に妹・与正氏

2017年4月13日 23:55

 北朝鮮の平壌で13日、金正恩委員長の肝いりで建設が進んでいた目抜き通りが完成し、金委員長自らが出席して記念式典が行われた。平壌で取材にあたっている横島大輔記者が伝える。

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 私の後ろが平壌の中心部となっている。ビルのシルエットを浮かび上がらせている光は、故・金日成主席の生誕105周年の祝賀行事が行われる広場を照らしている光だ。電力不足が深刻な北朝鮮だが、金日成広場はまばゆいほどにライトアップされている。北朝鮮情勢は緊迫しているが、ここ平壌は祝賀ムードに包まれている。

 また、式典会場には金委員長の妹・与正氏の姿もあった。広報担当ということだが、主に党の行事を担当しているとみられる。13日の式典の現場でも、与正氏は、金委員長の到着前に警備担当者やカメラマンなどと何かを確認する動きをしていた。そして金委員長が会場を離れる際には、誘導しながら見送ったりする場面もみられた。

 表舞台で金委員長をどうみせていくか、ある種“演出家”のような役割を担っているとみられる。党での序列は高くはないが、肉親ということで特殊な信頼関係があるといえる。

 13日も、金日成広場では、市民が15日の祝賀行事の練習をする光景がみられた。13日夕方から夜にかけては、平壌市内で、何十台もの軍用車両が目撃されていて、15日は、祝賀行事とともに軍事パレードも行われるとみられる。