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シリア攻撃は“北朝鮮への警告”米国務長官

2017年4月10日 12:29

 アメリカのシリア軍への攻撃後の戦略について、アサド大統領の退陣を求めるか、過激派組織「イスラム国」の打倒を優先するか、アメリカ政府幹部の発言が相次いでいる。また、北朝鮮に対してもアメリカが圧力を強めている。

 「アサド大統領のもとではシリア和平は不可能だ」――ヘイリー国連大使は9日、このように述べ、アサド大統領の退陣を求める考えを示した。一方でティラーソン国務長官は、アサド政権を倒すよりも「最優先は『イスラム国』を倒し、排除することだ」と述べた。トランプ政権の中でシリア攻撃後の戦略を描けていないことが露呈した形。

 一方、ティラーソン長官は、シリアへの攻撃は核開発などを進める北朝鮮への警告の意味が込められているとの考えも示した。

 ティラーソン長官「(北朝鮮などに)受け取ってほしいメッセージは、他国への脅威となるなら対抗措置をとる可能性があること」

 ティラーソン長官はさらに、朝鮮半島の非核化を目指すとの考えを強調した。

 アメリカは8日、原子力空母「カール・ビンソン」を朝鮮半島の近海へ向けて派遣していて、マクマスター大統領補佐官は挑発行為を繰り返す北朝鮮への「賢明な」対抗策だとしている。