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シリア攻撃経緯判明…大統領機内で最終会議

2017年4月8日 12:39

 アメリカがシリアのアサド政権軍の基地を攻撃したことを受け、国連の安全保障理事会が7日、緊急会合を開いた。会合ではアサド政権を支持するロシアがアメリカを激しく非難して、鋭く対立した。

 安保理の緊急会合では、アメリカ軍によるシリア空軍基地への巡航ミサイル59発の攻撃について、ロシアが「言語道断の国際法違反であり、侵略行為だ」と非難した。

 ロシア・サフロンコフ次席大使「アメリカの不当な行いを強く非難する」

 一方アメリカは、「アサド政権は繰り返し化学兵器を使用した」と述べた上で、軍事行動も含めたさらなる行動を取る可能性があると警告した。

 アメリカ・ヘイリー大使「何かを言うだけでなく、行動を起こす時だ。我々にはさらなる準備がある」

 会合では、イギリス、フランス、それに日本が支持や理解を示したが、中国や南米のボリビアなどの国は攻撃の正当性を疑問視したり、アメリカの独断で攻撃に踏み切ったことを一方的だと批判したりした。

 一方、アメリカがシリアへの攻撃を決めた経緯が明らかにされた。アメリカのスパイサー報道官によると、4日、シリアでの化学兵器使用がトランプ大統領に報告され、翌日、NSC(=国家安全保障会議)がシリア攻撃についての選択肢を検討した。その日のうちにトランプ大統領に選択肢が示された。

 さらに翌日、米中首脳会談が行われるフロリダへの大統領専用機の中でNSCの最終的な会議を行い、フロリダに到着後、トランプ大統領が攻撃許可を出したという。攻撃は、その3時間40分後に行われた。