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シリア攻撃 米国内の受け止めは…記者中継

2017年4月8日 0:30

 アメリカのトランプ政権は、シリアのアサド政権が化学兵器による攻撃を行った対抗措置だとして日本時間7日午前、シリア国内の空軍基地を巡航ミサイルで攻撃した。今回の軍事攻撃について、アメリカ国内ではどのように受け止められているのか。ワシントンから井上幸昌記者が伝える。

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 7日朝のアメリカの新聞は、今回の電撃的な攻撃を写真付きで大きく報じている。ニューヨークタイムズは、「北朝鮮やイラン、ほかの潜在的な敵に対し“新しい最高司令官は、時に短期間で行動を起こす準備ができている”とのメッセージを送る意図がある」と分析している。

 また、NBCテレビは、「世界に関わらないと言ってきたトランプ大統領の政策転換だ」などと伝えている。

 気になるのは、なぜこの早いタイミングだったのかだが、歴史的な低い支持率の中、「決断力」をアピールしたかったとみられる。政権内での混乱や目玉公約でのつまずきが続いてきたなかで、「強い大統領」をアピールできたことになる。

 ロイター通信によると、政府高官は「攻撃はこの1回限りだ」と話している。これはトランプ大統領の政治的な狙いは、すでに達成されたからとも言える。

 しかし、電撃的な攻撃の代償は大きく、アサド政権の後ろ盾であるロシアとの関係悪化は必至で、今後のトランプ外交は難しさを増しそうだ。

 国連安保理は、まもなく緊急会合を開くという。