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EU大統領 英が求める交渉手順を拒否

2017年3月31日 21:12

 イギリスがEU(=ヨーロッパ連合)に対し離脱を正式に通告したことを受け、EUのトゥスク大統領は31日、今後の交渉方針の案を示した。イギリス側が求める交渉手順を拒否する内容となっている。

 イギリスとEUは、原則2年間の交渉期間に「離脱条件」と「離脱後の関係」の2つで合意する必要があり、時間が限られていることからイギリス側はこの2つを並行して交渉することを求めている。しかしトゥスク大統領は、31日に示した案で、並行しての交渉を拒否した。

 トゥスク大統領は、「イギリスにいるEU市民の地位」や「未払いのEU分担金の支払い」など重視する4項目をあげ、こうした「離脱条件」で大きな進展がみられれば、「離脱後の関係」について交渉に応じるとしている。

 今後、EU側はこの案をもとに協議し、来月29日の首脳会議で正式に交渉方針を決定する予定だが、トゥスク大統領は「イギリスとの交渉は難しく、複雑で、時には対立するだろう」と話している。