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患者死亡 横浜市のトラブル通報対応を検証

2017年3月30日 20:49

 横浜市の大口病院で男性患者2人が中毒死した事件で、市の第三者検証委員会は30日、事件前に病院内のトラブルを訴える通報が複数あったことを受け、「市はもっと踏み込んだ対応をすべきだった」とする報告書をまとめた。

 横浜市の大口病院では去年9月、入院患者2人が相次いで中毒死し、今も警察による捜査が続いている。

 病院をめぐっては事件前、「看護師のエプロンが切り裂かれた」「職員の飲み物に漂白剤らしきものが混入し、飲んだ看護師の唇がただれた」などの匿名の通報が横浜市に寄せられていたが、当時、市は病院側に対して口頭で再発防止の指示と警察への相談を助言しただけだった。

 市の対応について検証していた第三者検証委員会は30日、「病院職員間のトラブルとはいえ、状況によっては入院患者等の安全にも関わる可能性があることを市は予見すべきだった」と指摘し、「病院に対策防止策や警察への相談状況について確認するなど重ねての対応をすべきだった」とする報告書をまとめた。

 横浜市は、「警察など公的機関と連携を強化し、再発防止の指針を5月中にはまとめたい」としている。