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耐震補強工事など評価 高浜原発運転再開へ

2017年3月28日 18:53
耐震補強工事など評価 高浜原発運転再開へ

 福井県にある高浜原発3・4号機の運転停止を命じた大津地裁の仮処分決定に対し大阪高裁は28日、再稼働を認める判断をし、高浜原発は今後、運転再開へと向かうことになった。

 大阪高裁は、福島第一原発の事故原因は一部解明されていないが、国の新たな規制基準は科学的知見に基づいていて、高浜原発が安全性を欠いていると言えないと判断した。

 高浜原発3・4号機をめぐっては、去年3月、大津地裁が全国で初めて稼働中の原発の運転停止を命じる仮処分決定を出した。これに対して関西電力は大阪高裁に不服を申し立て、5000ページを超える安全性についての書面や資料を提出していた。

 大阪高裁は28日、関西電力が約830か所に及ぶ耐震補強工事を実施したことなどを評価し、高浜原発が安全性を欠いているとは言えないとして、大津地裁の決定を取り消す決定をした。これを受け、関西電力は再稼働に向けた準備を進め、早ければ来月にも再稼働する見通し。

 関西電力「安全を最優先に、福井県をはじめ立地地域のみなさまのご理解を賜りながら高浜3・4号機の再稼働に向け準備を進めてまいります」

 一方、住民側は高裁の近くにある弁護士会館で報告集会を開いていて、今後、最高裁に抗告するか検討するとしている。