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ついに逮捕状請求 “権力乱用”朴前大統領

2017年3月27日 14:48

 韓国の検察は27日、友人の崔順実被告による国政介入事件で罷免された朴槿恵前大統領の逮捕状を請求した。韓国・ソウルから藤田賢治記者が伝える。

 今月21日に行われた事情聴取の結果の検討を続けてきた検察は、事件の重大性や朴氏が否認を続け証拠隠滅の恐れもあることなどから、ついに逮捕状の請求に踏み切った。

 朴氏にはこれまでの捜査で、崔被告らと共謀してサムスングループから巨額の賄賂を受け取った収賄など13件の容疑がもたれている。

 検察は27日、朴氏が「強大な大統領の地位と権限を利用して企業から金品を授受するなど権力を乱用し、公務上の秘密も漏えいするなど事案が極めて重大」とした。

 また朴氏が多くの容疑について否認していて、今後、証拠隠滅の恐れもあると指摘。その上で「共犯や賄賂を贈った人間が逮捕されているのに、朴氏の逮捕状を請求しないのは公平性に反する」として、27日午前11時半ごろ、逮捕状を請求した。

 朴氏は一両日中にも裁判所に出頭し、逮捕が妥当かどうか審査を受けることになる。請求が認められればその場で逮捕状が執行されるとみられる。

 事件発覚から5か月。検察が「疑惑の中心」と位置づける前大統領の逮捕は認められるのか。一連の捜査は大詰めを迎える。