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香港行政長官選挙“親中派”勝利で混乱も

2017年3月26日 19:57

 香港のトップを決める行政長官選挙は、親中派とされる林鄭氏の勝利で混乱が予想されている。香港から松本友一記者が中継。

 香港では林鄭氏の当選が判明すると、会場からは拍手が送られる一方で、選挙への中国の関与を批判する声も上がった。選挙には市民は投票できず、約1200人の選挙委員による投票で行われたが、その委員の大半は「中国寄り」と言われていた。当選した林鄭月娥氏は、香港政府の元幹部で、中国の支持を受けたとされていて、全体の3分の2近い票を獲得した。

 当選した林鄭月娥氏「行政長官として、『1国2制度』を全力を尽くして守る。より良い香港をつくりましょう」

 さらに、「私には実績があるので、中国政府が信頼している」と述べ、自信も見せた。しかし、世論調査での支持率では3割に満たない林鄭氏の当選が判明すると、会場の民主派からはブーイングが起きるなど、騒然とする場面もあった。

 7月の就任式には中国の習近平国家主席も出席すると報じられているが、そのタイミングで大規模なデモも予想されている。今後、親中派と民主派が激しく対立して、香港が大きく混乱する可能性も出てきている。