２４日の議会での採決を予定していた、アメリカのトランプ大統領が最優先課題に掲げているオバマ前大統領の医療保険制度改革、いわゆる「オバマケア」の見直しについて、その代替案がトランプ大統領の指示により取り下げられた。

　アメリカ議会の下院ではオバマケアを廃止して別の制度に変える法案の討論が行われていたが、突如、中断となった。アメリカ・メディアによると採決の直前になって、トランプ大統領が議長に対し代替案を取り下げるよう指示したという。

　トランプ大統領「就任６４日目でオバマケアを撤廃するとは言っていない。私にはまだ時間がある」

　身内である共和党の中には代替案への反対論が根強く、採決をしても、造反が相次ぎ否決される公算が強まっていた。トランプ大統領としては実際に否決となると、自分の政策の実行力に対する疑問の声が広がり政権へのダメージが大きすぎると判断したとみられる。