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「誠実に捜査に臨む」朴槿恵前大統領が出頭

2017年3月21日 10:41

 友人の崔順実被告による国政介入事件で罷免された韓国の朴槿恵前大統領は21日午前、検察に出頭し、事情聴取を受けている。ソウルから坂口賢二記者が伝える。

 朴前大統領はソウル中央地検の庁舎の10階で事情聴取を受けていて、周辺は警察が厳戒態勢を敷いている。朴前大統領は午前9時半に出頭し、罷免以来初めて、カメラの前で口を開いた。

 朴前大統領「国民の皆様に申し訳ないと思っています。誠実に捜査に臨みます」

 朴氏は国民に謝罪する一方で、崔被告をめぐる一連の事件への関与については言及しなかった。朴氏には、友人の崔順実被告と共謀してサムスングループから日本円で43億円を受け取った収賄など、13件の容疑がもたれている。

 韓国メディアは、検察が用意した質問項目は、200件にのぼると伝えていて、21日の事情聴取は長時間に及ぶものとみられる。最大の焦点は、検察が朴氏の逮捕状を請求するかどうかだが、庁舎の周辺では朝から、朴氏の逮捕を求める市民らが集会を開いていて朴氏が罷免されたあとも朴氏を逮捕すべきと言う声は根強いままだ。

 検察は、21日の事情聴取を終えたあとに、逮捕状の請求について判断するとしていて、強硬な世論を背景に検察がどのような判断を下すかが注目される。