アメリカのトランプ大統領は１９日、北朝鮮の金正恩委員長を名指しして、「やっていることが本当にひどい」と強く非難した。長距離弾道ミサイルの発射実験をけん制する狙いがあるとみられる。

　「北朝鮮について協議した。金委員長のやっていることは本当にひどい」―トランプ大統領は核実験や弾道ミサイル発射など挑発をエスカレートさせている北朝鮮への対応について、この週末、協議したことを記者団に明らかにした上で、金委員長を名指しして強く非難した。

　北朝鮮の国営メディアは１９日、新型ロケットエンジンの燃焼実験に成功したと報じ、長距離弾道ミサイル発射の可能性を示唆している。韓国の国防省も２０日、「性能に関して意味のある進展があった」との分析を明らかにするなど、警戒を強めている。トランプ大統領の発言はこうした動きを強くけん制する狙いがあるとみられる。

　トランプ政権は北朝鮮に対し「軍事行動も含め、全ての選択肢がある」と重ねて警告していて、朝鮮半島情勢をめぐり緊張が高まってきている。