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トランプ政権発足後初 G20声明は難航か

2017年3月18日 18:38

 ドイツのバーデンバーデンで開かれているG20(=財務相・中央銀行総裁会議)は、2日目の討議がスタートした。貿易をめぐる議論で各国の意見が一致するのか、声明の取りまとめにむけてギリギリの調整が行われる見通し。

 ヨーロッパ屈指の温泉地・バーデンバーデンで交わされている議論は、地下からの熱が伝わるように、ここにきて熱気を帯びてきた。

 初日の討議を終えた麻生財務相は、世界経済の成長には自由貿易が重要だという考えを強調した。

 麻生財務相「自由貿易が多くの国で経済の繁栄に寄与してきた歴史を認識すべきである旨、説明しています」

 ただ、「アメリカ第一主義」を掲げるトランプ政権発足後、初めてのG20で、声明の取りまとめは難航している。アメリカへの配慮からこれまで盛り込まれてきた「保護主義に対抗する」という表現を削除する可能性も出ている。

 一方で財務省の同行筋によると、多くの総裁や大臣から「保護主義はまずい」、といった意見が相次ぎ、対立する形となっている。自由貿易の考え方をめぐりG20の足並みが乱れるのか、最大の山場を迎えている。