森友学園は１０日、大阪府に対し小学校の認可申請を取り下げた。籠池理事長は会見で何を語ったのだろうか。日本テレビ報道局・伊佐治政治部長が解説する。

――会見でどのように感じたか。

　全体的に恨み節。前置きは長かったが、今日の午後２時に私立学校審議会に小学校の設立認可の申請を取り下げたと。「これは苦渋の思いで、涙を流す思いだった」ということを恨みがましく話していた。

　そもそも今回の重要な問題は３点ある。

（１）国有地取得の問題（８億円減額）
　なぜ８億円の減額が行われたのか。ここに政治家、あるいは“大物”からの圧力があったのか。ここについては、今日、安倍首相や昭恵夫人に何かを頼んだということはない、そして口利きを依頼したこともないと話していた。ただ、この８億円減額の経緯については、まだわからないことが多い。

（２）学校法人の認可申請をめぐる疑惑
　同じ工事で３種類の金額の違う契約書が作られていたり、偽造された申請書があったことから、こういった事情があって学校法人の認可を取り下げたと。これもまだ理由などもはっきりしていない。全体としてこういった細かい点の説明がない。

（３）安倍昭恵夫人の活動をめぐる問題
　昭恵夫人の公務か、私人としての活動なのか、こういった点についてもまだこれからで、来週、国会でも集中審議が行われるが、こういった点での議論が期待されている。