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あの津波が銀座に来たら…ビル広告が話題

2017年3月8日 20:43
あの津波が銀座に来たら…ビル広告が話題

 東日本大震災から間もなく6年を迎える中、「あの日を忘れない。それが、一番の防災」という言葉を含んだツイートが、3月6日から7日にかけて1万5000を記録しました。

 そのキッカケは、IT企業「Yahoo! JAPAN」が東京・銀座のソニービルの壁面に今月6日から出した広告です。この広告はよく見ると、Yahoo!のロゴ以外に絵や写真がなく、文章だけです。この広告がいま、ネットで話題となっています。広告には、こう書かれています。



3月11日。この日が
来るたび、私たちは
あのときのことを
振りかえる。東日本
大震災から、早くも
6年が経った。災害
なんて、もう起きるな。
毎年のように私たち
はそう思うけれど、
災害はいつかまた、
たぶん、いや確実に
おきてしまうだろう。
あの日、岩手県大船
渡市で観測された
津波は、最高16.7m。
もしも、ここ銀座の
真ん中に来ていたら、
ちょうどこの高さ。
想像よりも、ずっと
高いと感じたはず。
でも、この高さを知っ
ているだけで、とれる
行動は変わる。そう。
私たちは、今、備える
ことができる。被災した
人たちの記憶に想像
力をもらい、知恵を
蓄えることができる。
あの日を忘れない。
それが、一番の防災。
ヤフーはそう思います。

(原文ママ)

 東日本大震災における津波で、最大の高さを観測した16.7mの津波。もし、この時の津波が銀座を襲ったら、ソニービルの半分くらいの高さまで津波が覆ってしまいます。

 この広告にネット上では「数字で見るよりもゾッとする」「一気に考えさせられる」「あの日は風化させてはいけない」といった反応がありました。

 このような広告を出したのでしょうか。Yahoo! JAPANの和気洋子さんに話を聞きました。

 Yahoo!JAPANでは、緊急地震速報をはじめとした災害や防災のアプリなどで、防災サービスの拡大に取り組んでいるそうです。

 そんな中、震災から6年がたち、記憶が薄れつつある中、「防災意識を高めてほしい」という思いから、震災を象徴する「津波の脅威」を表現するため、この広告を出したそうです。

 そして、この広告は「想像してもらう」ことも狙ったそうです。ただし、被災者の心情に配慮することを考え、過度な表現を避けて、「テキスト」と「津波の高さ」を組み合わせるアイデアになったそうです。