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マレーシア側も出国禁止措置 北朝鮮に対抗

2017年3月7日 17:31

 金正男氏の殺害事件をめぐって北朝鮮とマレーシアが対立を深める中、北朝鮮はマレーシア国民の出国を禁止すると発表したが、一方のマレーシア側も全ての北朝鮮人の出国を禁止する対抗措置をとった。

 朝鮮中央通信は、7日、北朝鮮外務省が北朝鮮国内にいるマレーシア国民の出国を一時的に認めない措置をとると発表した。北朝鮮には現在、11人のマレーシア人がいて、そのうち3人が大使館職員で、2人が国連職員、他はその家族だという。

 この北朝鮮の措置を受けマレーシアのナジブ首相は国家安全保障会議を臨時招集、マレーシアにいる全ての北朝鮮国民の出国を禁じるよう警察当局に指示した。マレーシア政府は当初、駐マレーシアの北朝鮮大使館の職員らの出国を禁止するとしていたが、対抗措置をエスカレートさせた形。

 ナジブ首相は、北朝鮮側の対応について「我が国の国民を事実上、人質とする忌まわしい行為。全ての国際法や外交規範を無視している」と強く非難している。