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中国で全人代開幕

2017年3月5日 12:44

 中国の国会にあたる全人代(=全国人民代表大会)が5日に開幕した。今年後半に最高指導部が入れ替わる中国共産党大会を控え、習近平国家主席にとっては内外に指導力を示す重要な大会となっている。

 李克強首相が中国の向こう1年の道筋を示す重要な演説を行った。この演説の重要なポイントで習主席について特別な指導者である事を示す「核心」という表現が盛り込まれている。

 「政府活動を完遂すべく習近平同志を核心とする党中央の指導の下、中国の特色ある社会主義の偉大な旗印を高く掲げる」-李首相の演説ではこのように「核心」という言葉が随所に盛り込まれ、習主席の権威を印象づけるものとなっている。

 指導部が入れ替わる今年後半の党大会を控え、習指導部にとって最優先課題が景気の回復。注目された今年の経済成長率目標は6.5%前後となった。去年の6.5%~7%からさらに引き下げた。中国経済の先行きが依然厳しい中で達成でできる現実的な目標にとどめた形。

 こうした中、政府の中央部門の支出を一律で5%減らすなど具体的な数字を盛り込んで政府も身を切る姿勢をアピールしている。習近平指導部にとっては国民の支持をえられるこうした政策を全面に打ち出し、今年後半の党大会を視野に政権運営能力をアピールする狙いがあるとみられる。