防衛省のシンクタンク・防衛研究所は、中国の軍事、安全保障の動向をまとめた「中国安全保障レポート２０１７」を公表した。

　今回のレポートでは中国が大国化し、台湾を超えて海洋進出を進められるようになったとして、「台湾が自衛に力を注がなくなると中国の行動がいっそう拡張的となる可能性がある」と分析している。

　中台関係をめぐってはアメリカのトランプ大統領が、中国の習近平国家主席との電話会談で、台湾は中国の一部とする「一つの中国」を尊重するとの見解を示している。

　レポートでは、中国は今後、様々な圧力を台湾にかける可能性があり、蔡英文政権は中国との対立激化を注意深く避けつつ「統一でも独立でもない現状維持」に向けた政策をとると指摘している。