国の審査なしに「アンチエージング」目的で他人の臍帯血（さいたいけつ）を注射したとして、厚生労働省が埼玉・所沢市のクリニックに治療の一時停止を命じた。

　問題の医院は、所沢市の「埼玉メディカルクリニック」。厚労省によると、このクリニックがへその緒などに残った血液「臍帯血」を違法に入手し、患者に提供しているなどの情報があり、先週、立ち入り検査を行ったところ、安全性や効果などについて国の審査を受けずに、アンチエージング目的で８人に臍帯血を注射したことを認めたという。

　厚労省は２０日、クリニックに治療を一時停止するよう緊急命令を出し、健康被害や臍帯血の入手ルートなどについても報告を命じた。