東京電力は１６日、メルトダウンした福島第一原発２号機の圧力容器真下に向けて、調査ロボットを初めて投入したが、目的の場所には到達できなかった。

　東京電力は１６日、調査ロボットの「サソリ」を福島第一原発２号機の格納容器内部に初めて投入した。その際の映像を見ると「サソリ」は、投入された場所から事前に堆積物を除去していた２メートルほどは順調に進む。ところが堆積物が残っているその先はうまく進めず、目的としていた圧力容器の真下には到達できなかった。

　ロボットに不具合も生じたため調査を中断し、ロボットにつながるケーブルを切断。回収せずに格納容器内部に残したという。

　廃炉を進めるのに必要な、溶け落ちた核燃料「燃料デブリ」の状況を知るための詳しい調査はできなかったが、東京電力は、得られたデータを解析し、炉内の状況の解明につなげたいとしている。