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逮捕の女「殺した相手、誰か知らなかった」

2017年2月16日 5:33

 北朝鮮の金正恩委員長の異母兄弟にあたる金正男氏がマレーシアの空港で殺害された事件で、警察は15日、実行犯とみられる女1人を逮捕したことを明らかにした。地元メディアによると、女は「殺した相手は、誰か知らなかった」と話しているという。

 マレーシアの警察によると、逮捕されたのはドアン・ティ・フォン容疑者(28)で、15日午前、クアラルンプール国際空港で1人でいたところを逮捕された。女はベトナムのパスポートを持っていた。空港の監視カメラの映像から特定されたという。

 地元メディアによると、女は警察の調べに対して、「ベトナムのインターネットのアイドルです。殺した相手は誰か知らなかった」と供述しているという。

 さらに、この女の他に男4人、女1人の容疑者がいて、2人の女が正男氏を襲い、4人の男はその様子を監視していたという。

 一方、正男氏の死因の解明も進んでいる。地元メディアによると、正男氏の遺体は15日、クアラルンプールの国立病院で、10時間にわたって司法解剖が行われた。

 ロイター通信が政府関係者の話として伝えているところによると、病院を訪れた北朝鮮関係者は、司法解剖を行うことに反対し、遺体の速やかな引き渡しを求めたが、マレーシア側が断ったという。

 司法解剖の結果は16日にも出るとみられ、死因の特定に至るか注目される。