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東芝 新会社の株売却延期、東証2部転落も

2017年2月16日 14:43
東芝 新会社の株売却延期、東証2部転落も

 東芝はフラッシュメモリー半導体事業の新会社の株式売却について、予定していた3月中の売却を事実上断念した。3月の債務超過回避は難しく、東証2部に転落する可能性が強まっている。

 東芝は、優良事業であるフラッシュメモリー半導体の新会社の株式を3月中に売却することを目指していたが、4月以降にずれ込む見通し。これまで新会社の株式20%未満を3月中に売却し、3000億円から4000億円程度の売却益を得て、債務超過を回避することを目指していた。しかし、3月の債務超過を避けたいがために、慌てて不利な条件で売るよりも、時期にこだわらず、有利な条件で売却交渉することを優先する。

 また、多くの資金を得るために株式の売却割合も、過半数から100%まで広がったため、新たな入札を行う。このため、資産査定や交渉に時間がかかるため、3月中の売却先決定を事実上断念したもの。

 3月中に当てにしていた売却益が入らずに、東芝は債務超過に陥る可能性が高く、そうなれば東証1部から2部に転落することになる。