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話題:赤シート不要?スマホ“アンキ文具”

2017年2月15日 20:38
話題:赤シート不要?スマホ“アンキ文具”

 「アンキスナップ」という言葉が、ネットで話題になっています。

 「アンキスナップ」は文具メーカーの「ぺんてる」から発売されている蛍光ペンです。普通の蛍光ペンと何が違うのか。それはスマートフォンに対応した「暗記用マーカー」なんです。


■満員電車でも暗記しやすく…

 まず、アンキスナップで文字をなぞります。次にスマートフォンの「アンキスナップ」アプリのカメラで撮影します。これを保存して見てみると、なぞったところに黒いマスクがされています。そして、マスクされた部分をタップすると、文字が見える仕組みです。

 「蛍光ペンで暗記」というと、覚えたいところに蛍光ペンをなぞって、それを赤いシートで隠すやり方が定番です。しかし、アンキスナップはスマホに撮影するので、教科書や問題集など重いものを持ち歩く必要ありません。満員電車の中でも暗記学習をしやすくなるんです。

 最初にアンキスナップを買ってアプリにシリアルナンバーを登録すれば、アンキスナップのアプリの機能が全て使えるようになります。そして、アプリにシリアルナンバーを登録すれば、オレンジ色の蛍光ペンなら同じ機能を使うことができるんです。

 ネット上では「便利そうなので試してみよう!」「学生時代に使ってみたかった」「これがあったらもう少しいい大学行けたかも…」といった反応がありました。


■受験時期が近くなるとSNSで…

 製品作りのキッカケを「ぺんてる」の田島さんに話を聞きました。商売道具である筆記用具とスマホのアプリを使って「何かできないか?」と考え、従来の「暗記シート」をより便利に出来ないかと思ったそうです。2013年10月に発売されましたが、これまでに累計50万本ほどを売り上げたそうです。

 2013年に発売されたアンキスナップですが、受験の時期が近くなるとツイッターなどSNSで拡散し、話題になっていくそうです。


■コソ勉でライバルに差!?

 そして、アンキスナップは「コソ勉」にも役立っているそうです。「コソ勉」は「コソコソ勉強」の略です。例えば、電車などの移動の時に教科書を広げていると、いかにも勉強しているという感じが見られます。

 このアンキスナップがあれば、人目を気にせず「コソコソ勉強」してライバルにも差をつけられるという声も出ているそうです。

 デジタルツールのスマホ、アナログツールの文房具、意外なマッチングですが、田島さんは「文具メーカーなので“書く”ことを中心に、デジタルとの親和性を鑑みながら“スマホ暗記文具”分野での拡充を図っていきたい」と話していました。(解説:デジタル編集チーム 小林整司編集長)