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東芝 半導体事業への入札手続きを開始

2017年2月4日 2:47

 東芝は、債務超過を回避するため分社化する半導体事業への出資企業を選ぶ入札手続きを開始した。

 東芝が分社化するフラッシュメモリー半導体事業は、世界シェア2位を占める優良事業であるため、提携しているアメリカのウエスタンデジタル社や多くのファンド、そして、シャープを傘下に入れた台湾の鴻海精密工業が株式の買い取りに関心を示している。

 東芝は3月末までの売却を目指していることから、売却割合は独占禁止法上、手続きに時間がかからない2割未満に抑えたい考えだった。しかし、ギリギリで債務超過を避けられたとしても、安定して経営を続けられないなどの指摘があることや、2割未満では出資側にうまみが少ないことなどから、関係者によると、条件次第では3割など、2割を超えて売却する可能性もあるという。

 一方、今回、巨額の損失を被る原因となったアメリカの原発事業については、縮小する方針だが、アメリカの子会社であるウェスチングハウスの株式の売却先探しは難航しているほか、どのように縮小や撤退をしていくのか、決定には時間がかかりそうだ。