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東芝“生き残り”かけ半導体事業を分社化へ

2017年1月27日 1:08
東芝“生き残り”かけ半導体事業を分社化へ

 アメリカの原発事業で巨額の損失を出している東芝は27日午前に取締役会を開き、生き残りをかけて半導体事業の分社化を決議する予定。

 東芝が分社化を決めるのは、スマホなどに使われるフラッシュメモリーを中心とした半導体事業。フラッシュメモリーは世界シェア2位の東芝にとって稼ぎ頭の事業で、分社化してできる新会社の株式の2割程度を売却することで東芝全体の資本強化をはかりたい考え。

 半導体という優良事業を、リスクを抱える東芝本体から切り離すことは、「東芝が半導体で生きていく、ということをはっきりさせることの表れだ」とある関係者は話した。

 一方、これまで二本柱の1つとしてきた原発は、東芝の経営を脅かす事業となっている。アメリカの原発事業で、去年12月に突然、予想より大幅に工期やコストが膨らむことが明らかになり、損失額は最大で7000億円近い見通し。

 東芝は損失額を来月14日までに確定し、再発防止策とあわせて発表する予定だが、債務超過を回避するため、子会社や保有不動産の売却も合わせて検討している。