×

2国間協定で追及 政府内に警戒と戸惑い

2017年1月27日 16:58
2国間協定で追及 政府内に警戒と戸惑い

 アメリカのトランプ大統領が求めてくるとみられる日米2国間の貿易協定について、民進党の福島伸享議員は27日の衆議院予算委員会で、交渉に応じるべきではないと訴えた。

 2国間の交渉となれば、自動車や農産物で高い条件を突きつけてくるだろうという「警戒感」が政府内にも強くある。安倍首相は「腰を据えて話していく」と強調しているが、政府内には戸惑いも広がっている。

 福島議員「私は、TPPがダメだから、じゃあ日米の2国間協議だという安易な土俵にのるべきではないと思うんです」

 安倍首相「(これまでも)しっかりと取るべきものは取っているわけでございまして、最初からそんな弱気になっていては、やはりダメなんですね。しっかりと腰を据えて、軸足を置いて話をしていくということが大切なんだろうと」

 一方で安倍首相は、TPP(=環太平洋経済連携協定)から永久に離脱するとしているトランプ大統領に対して、依然としてTPPの意義を訴える考えも示している。安倍首相は「アメリカがどういう考えを持っているか直接聞いてみないと分からない」と述べて、真意をつかみかねている実情をにじませている。

 政府はこれまでのTPP対策本部を衣替えするなど新たな通商交渉への備えは進める方針だが、トランプ政権とどう向き合うか、手探りの対応が続くことになる。