×

男性の育休取得なぜ少ない?記者解説

2017年1月19日 18:35
男性の育休取得なぜ少ない?記者解説

 男性の育休取得率が現在2.65%しかないという日本。どのような課題があるのだろうか。日本テレビ・厚労省担当の杜雲翼記者が解説する。


――男性の育児休業取得、外国ではどうなのだろうか?

 例えば北欧のスウェーデンでは、約9割と高い水準になっている。その背景にあるのはパパ・クオータ制度がある。スウェーデンでは、両親それぞれが240日、合わせて480日の育児休業を取得することができる。

 片方が育休を譲って、一方が長く休むこともできるが、譲れるのは150日までで、仮に母親が譲ってもらうと、390日分育休を取ることができる。しかし、残り90日分は譲ることができず、父親が取らないと、消滅してしまう。取らないと損をしてしまう、ということで、取得する男性が多いという背景がある。


――ほかに日本で育児休業がすすまない理由はあるか?

 大きな問題として所得の問題もある。育児休業中の給付金は3年前に引き上げられ、休業開始から6か月までは休業前賃金の67%になったが、それ以降は50%になってしまう。経済的な理由で育休をあきらめることがないよう、こうした制度をさらに改善していくことが必要だと思われる。