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英首相「EU単一市場離脱」基本方針を示す

2017年1月18日 5:45
英首相「EU単一市場離脱」基本方針を示す

 イギリスのメイ首相は17日、EU(=ヨーロッパ連合)からの離脱について基本方針を初めて示し、EUの単一市場から離脱する考えを表明した。

 メイ首相「イギリスは(EUの)単一市場に残ることは求めない」「国民投票の際の民意は明白だった。EU離脱は移民の制限を伴わなければならないのだ」

 メイ首相は、注目されていたEU離脱の手法について、単一市場から完全に離脱し、移民規制を強化するという、いわゆる「強硬離脱」を選択することを初めて表明した。

 EU側から「いいとこ取りはさせない」との声が上がる中、イギリス議会でも意見は割れていたが、メイ首相としては、去年、国民投票を実施するそもそものきっかけとなった移民の制限を優先する立場を鮮明にした形。

 ロンドン市民からは「短期的には市場は下落傾向になるだろう。ただ、最終的にはすべてがスムーズになると思う」という声や、「単一市場に残ることができなければ、多くのビジネスが立ちゆかなくなるだろう」という声などが聞かれた。

 イギリス政府は3月末までにEUとの間で正式な離脱交渉をスタートさせるとしていて、メイ首相は「交渉は2年以内に終えたい」としている。

 メイ首相は、単一市場から離脱する代わりに、新たに「大胆な合意」を目指すと述べたが、具体的な方針は示しておらず、EUとの間で厳しい駆け引きが始まることになる。