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サムスン事実上トップ李副会長に逮捕状請求

2017年1月16日 20:51
サムスン事実上トップ李副会長に逮捕状請求

 韓国・朴槿恵大統領の友人、崔順実被告による国政介入事件で、特別検察官は16日、サムスングループの事実上トップについて贈賄容疑などで逮捕状を請求した。

 サムスン電子の李在鎔副会長は、グループ内の企業合併に朴政権が協力した見返りに崔被告らに日本円で40億円あまりの支援を行った疑いなどがもたれている。

 特別検察官は「崔被告と朴大統領の間で利益が共有されていたことを立証できた」と述べ、崔被告への支援は、大統領への賄賂に当たるとの見方を示した。一連の疑惑で、財閥のトップに逮捕状が請求されるのは初めて。

 李副会長の逮捕状が請求されたことについて、サムスン側はコメントを発表し、「対価を望んで支援したことはない」として李副会長の容疑を否定した。裁判所は18日、李副会長を審問し、逮捕状を出すかどうか判断する。

 一方、朴大統領の弾劾審判に16日に初めて出廷した崔被告は、特別検察官の描く贈賄の構図を否定する証言を繰り返した。サムスングループの企業合併については「何もわからない」とし、「朴大統領と経済的利益を共有したことがあるか」という質問には、「全くありません」と答えた。今後、特別検察官の捜査にもこうした主張を述べていくとみられる。

 崔被告は一連の疑惑について「国政に関与していない」「利権を得ておらず得ようと考えたこともない」と主張し、関与を否定した。