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退役軍人「安倍首相、謝る理由ありません」

2016年12月28日 18:31
退役軍人「安倍首相、謝る理由ありません」

 安倍首相は日本時間28日朝、オバマ大統領とともにハワイの慰霊施設を訪れ、真珠湾を日米の「和解の象徴にしたい」などと訴えた。現地から柳沢高志記者が伝える。

 安倍首相の演説を聴いた元アメリカ兵の男性は、「歴史的な瞬間だった」と話すなど、演説を好意的に受け止める声が多く聞かれた。

 安倍首相は、オバマ大統領とともに真珠湾攻撃の犠牲者を追悼するアリゾナ記念館を訪問し、慰霊と献花を行った。その後、オバマ大統領と並んで演説を行った。

 安倍首相「私たち日本人の子供たち、そしてオバマ大統領、皆さんアメリカ人の子供たちが、またその子供たち孫たちが、そして世界中の人々がパールハーバーを和解の象徴として記憶し続けてくれることを私は願います」

 演説には真珠湾攻撃への謝罪の言葉はなかったが、日本の戦後70年の平和国家としての歩みに「静かな誇りを感じる」として、不戦の誓いを今後も貫く考えを示した。また、演説後には真珠湾攻撃を生き延びた元アメリカ軍人の元に歩み寄り抱き合う姿も見られた。

※真珠湾攻撃を経験した退役軍人

--ここにいられてとてもうれしいです。(真珠湾攻撃から)75年たって日本の首相が私たちの大統領に会いに来てくれた。

--(安倍首相は)謝る必要がありません。謝る理由がありません。

 安倍首相のハワイ訪問の目的は、日米が敵対関係を乗り越えて強固な同盟国になったという「和解の力」を世界に向けて、共に発信することにあった。その思いが今後、アメリカ国民やトランプ次期大統領にどう届いていくかが問われる。