将棋の対局中にソフトを使用した疑いを持たれ、日本将棋連盟から出場停止処分が出ている三浦弘行九段が会見し「元の状態に戻してほしい」などと訴えた。

　将棋の三浦弘行九段（４２）は、対局中に将棋ソフトを使用した疑いを持たれた。日本将棋連盟が調査を依頼した第三者委員会は、不正の証拠はないとしたが、三浦九段は年内の公式戦の出場停止処分を受けた。これを受けて三浦九段は記者会見した。

　棋士・三浦弘行九段「竜王戦七番勝負に出場できなかったことが本当に残念です。無理なんでしょうけど、元の状態に戻してほしい。かなわないでしょうけど竜王戦を…難しいでしょうけど…」「２か月半以上、将棋の勉強どころではなかったので、一刻も早く騒動が落ち着いて復帰して頑張りたいと思っています」

　また将棋連盟が出場停止処分を「やむを得なかった」と判断したことに対して、三浦九段は、「極めて不当だ」と反論した。三浦九段側は、今後、日本将棋連盟に対し、金銭的な補償を求めることも検討するという。

　一方、日本将棋連盟も会見を行い、「三浦九段には申し訳ないことをした」と謝罪した上で、谷川浩司会長らの給与を減額する処分を明らかにした。また、三浦九段については、来期の対局について救済措置をとるという。